本を市場に流通させる方法は様々ですが、ここではamazon.co.jpで販売する方法を紹介します。
ISBNコード・書籍JANコードを取得する
例えば書籍を10種類まで出版するためには、ISBNコードの登録料が16,800円、書籍JANコードの登録料が10,500円、合わせて27,300円が必要です。
こちらのページの説明に従って申請してください。
Amazon e託サービスに申し込む
Amazon e託サービスは、Amazon.co.jpに商品を委託販売するサービスです。年会費は9000円で、その他に商品を納入するための運送料を負担する必要があります。商品価格の6割が委託者の取り分となります。
このサービスでは最初は1部からの小刻みな納入が求められるため、ほとんどの在庫は自分で持たなければならないことにご注意ください。
申し込みはこちらのページから行なってください。
本の印刷と販売計画
例えば1000円の本が売れた場合、600円が翌々月に入金されます。
Amazonへの納入にかかる運賃は、Amazonからどれだけまとめて納入依頼が来るかによりますが、例えば1部だけの納入依頼で、ヤマトメール便を使う場合は80円かかるということになります。すると、利益を出すためには本の印刷費用を1部あたり520円未満におさえる必要があります。
160ページ程度のソフトカバーの本を格安の印刷所で300部作ると、おおよそ120,000円、1部あたり原価は400円ということになります。これをAmazonで完売したとすると、4~5万円くらいの利益になります。ISBNコードの登録料やe託年会費も回収できるわけです。
とは言っても、1000円の本を300部売るのは大変です。例えば無名の人が小説を書いても、10部さえ売ることは非常に大変です。例えば次のような「営業努力」が必要になってきます。
- 有名人の名前を借りる
- インパクトのあるタイトルで釣る
- ツイッターで炎上させる
純粋に中身で勝負するのであれば、時事ネタがよいでしょう。事件の現場に出向き、取材の基本ポイントである「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「目的は」「どうやって」ということを押さえます。そして、多くの人の興味に答え、価値ある情報源とするためには「聞きにくいことを聞き、書きにくいことを書く」という努力が必要になります。
研究本というのもおすすめです。特に「健康」「美容」といったテーマは多くの人の関心を集めます。「占い」「歴史」というのもコアなファンがあるテーマです。
そして、「手堅く売る」ためには「信者」が重要になります。まさに「信者と書いて儲けると読む」との格言の通りです。毎回書籍販売ランキングの上位にある「宗教本」が代表的ですが、「政党」や「運動団体」というのも重要な顧客です。ある集団の需要を満たす本というのは、販売数の見積もりもしやすいです。
いずれにしても、先行きを考えずに大量に本を印刷しないようにしましょう。例えば1000部の本は出版業界では「少部数」ではありますが、それでも大きな段ボールで7~10箱。重さにして200~300kgにもなる凄まじいものです。
どれだけ売れるか全く不明な場合は、利益を出すことは考えずに、とりあえずブログ出版局で数冊だけ印刷し、大量に注文が来てから本格的に印刷しても遅くはありません。Amazonでは納入依頼から1週間以内に納入すればよいので、少し割増料金が必要になるかも知れませんが、早めに印刷できる印刷所を確保しておきいましょう。
最初はあくまで趣味と考え、健全な出版ライフを楽しみましょう。